平成18年2月12日 福間三郎 発電様式は揚水発電所で規模は90万KW。1990年代より同公社のコンサルタントとしてこの計画の調査、立案、設計に携わって来た電源開発会社は2002年以来工事の施工監理にも当たっている。今回の視察旅行は工事監理の総指揮をとっている近藤滋氏(土木技師)の計らいで、実現したものである。同行していただいた山本敬氏(土木技師)は今は自適の身分だがこの計画の立案、設計の主導をつとめられた方である。 建設資金の大半は日本政府の資金援助(ODA資金)で賄われ、2007年3月の運転開始をを目指して工事は順調に進められている。 2月1日午前成田を出発、バンコックで乗り継ぎ、コルカタからは列車で4時間、ジープで 3時間の旅程で翌2日の13時に工事現場の宿舎に着くという長旅であったが後輩諸氏の笑顔の歓迎に疲れは吹っ飛んだ。 ダム建設、導水路、地下発電所掘削などの土木工事はほぼ終了し、現在は鉄管や発電機の据付工事段階で、近藤氏をトップに7人体制で工事の監理に当たっている。昨今、インドの経済発展は目覚しいものがあるとはいえ、都市部からここまで離れた地点になると都市文化とは無縁の秘境の中での生活だ。加えて風俗習慣の違い、過酷な気候(夏季には45℃にもなる)で駐在員の苦労は並大抵のものではない。わずか2日間の滞在ではあったが悪環境をものともせず「男のロマン」を 追い続ける彼等の姿に感動し、胸に熱いものが込み上げてきた。 発電所の概要と揚水発電所の仕組みはここをクリックするとご覧になれます。 以下に工事現場の様子を写真で紹介したい。 施設の概要図(上下ダムの間の施設は地下内) 先ずは全員で記念写真(胸像はベンガルが産んだ詩聖タゴール)
建設現場付近の小学校と交流(右端が近藤所長) 近藤所長はじめ所員の皆様には大変お世話になりました。これから本格的な酷暑がやってきます。くれぐれも健康にご留意の上、任務をまっとうして ください。陰ながらご健闘を祈っております。 コルカタの情景 工事現場からの帰途、コルカタに2日間滞在して観光を楽しんだ。 コルカタは人口が1300万人を超える、喧騒と混沌が渦巻く大都市。植民地時代の洋館の美しい街並みが残る一方で300万人の路上生活者が住むスラム紛いの街並みが鮮烈な対比を成す。あらゆる階層の人々が共存し、西洋と東洋が絡み合う最も「インドらしい街」と言われている。 ホテルから一歩踏み出した下界は全くの別世界(まるでカオス)で私の表現能力ではとても表現し切れません。下に紹介する写真で街中の様子をご想像ください。
ヴィクトリア祈念堂をバックに 山本敬氏と |