八ヶ岳(北横岳)登山

2008.07.24
木下 勲

 

八ヶ岳連峰全容

 八ヶ岳連峰は南北20Kmにわたる火山列で主稜線のほぼ中央の麦草峠を境に原始林、湖の穏やかな山並みが広がる北八ヶ岳と赤岳を主峰とする峻険な峰が連なるアルペン的山容の南八ヶ岳に二分される。今回は天候不良のため当初予定していた南八ヶ岳の天狗岳(2646m)を変更して、北八ヶ岳の北横岳(2480m)をロープ・ウエイを利用して登った。メンバーは小林信生君、福間三郎君、藤江敦美君、木下勲の4名。

<第一日、7月17日(木)晴>
新宿→(昼食)→茅野→タウンセンター⇒車山・霧ヶ峰高原(満開のニッコウキツゲ、イブキトラノヲ )散策⇒鹿山の湯(温泉)⇒小林邸

<第二日、7月18日(金)雨のち晴>
小林邸⇒松本(松本城、開智学校)⇒安曇野(あげぎょうざ)⇒安曇野・ちひろ美術館⇒安曇野・ファインビュー室山(温泉)⇒小林邸

<第三日、7月19日(土)晴>
小林邸⇒蓼科ロープウエイ山麓駅→同山頂駅・・北横岳2480m・・蓼科ロープウエイ山頂駅→同山麓駅⇒そば庄(信州そば)⇒鹿山の湯(温泉)⇒茅野→八王子
17日、蓼科東急タウンセター到着して、そのまま小林君の車で、車山・霧ケ峰高原へ。全山が真黄色に染まって見えるほどのニッコウキスゲの群生地に一同、感動。


ニッコウキスゲが群生する霧ヶ峰高原


18日は、生憎の雨、天狗岳登山は断念。松本・安曇野で、お城や美術館見学と街中の散策と温泉へ。


松本城をバックに

学問の府の前で

本日に予定していた天狗岳登山を変更し、明19日にロープ・ウエイを利用して北横岳に登ることになったため、少し緊張感がほぐれ、小林君の奥さんが腕を振るってくれた手料理とこれまた奥さん差し入れの地酒「真澄」で宴会さながらの盛り上がりをみせ、リヴィングの大窓越しに見え隠れする八ヶ岳連峰を覆う雲の動きを眺めながら、「雲切れて」を枕詞にして句をそれぞれに詠み合う。

  雲切れて美人を前に酒うまし  三郎

  雲切れて山脈(やまなみ)すずし梅雨明ける  敦美

  雲切れて心も豊かに酒うまし  勲
 
  雲切れて月の光に虫の鳴く   信生


小林邸のリヴィングの大窓をバックに

19日は、天狗岳登山を翌日の北八ヶ岳の北横岳2480mに変更。幸い朝から天気はよい、梅雨は上がったようだ。8時、小林君の車で、ロープウエイ山麓駅へ向かう。8時40分、ロープウエイを使い坪庭2237mという溶岩でできた平坦な台地まで上がる。

ロープ・ウエイ山頂駅(2237m)で

北八ヶ岳坪庭(まるで京都のお寺の庭園の如し)

溶岩,ハイマツ、バックの山並みの取り合わせが素晴らしい

第ニ休養所で小休止(バックは中央アルプス)

途中、縞枯現象や南アルプス、中央アルプスの稜線もよく見えた。坪庭は気温は18℃、下界よりはう〜んと涼しい。坪庭を半周して、いよいよ北横岳の登山道に入る。頂上まで60分という案内板をみる。標高差は、243m。楽なはずだが、私は昨夜のアルコールが抜けないのか、調子が悪い。息切れが激しく、日陰があるとすぐ休む。これは、気圧のせいだなどといいながら、小林君の奥さん差し入れのドリンク、お茶をこまめに摂る。登山道も、奥多摩の山道とは違い岩の連続だ。道中、シャクナゲが咲いていたが、苦しいので目に入らない。藤江、小林両君は、周囲の山や花などの写真撮影に余念がない。やっと稜線に出てしばらくして、北横岳ヒュッテに到着。大休止を取る。

いよいよ登山開始

最後の難所

ヒュッテに着いて大休止

山頂までわずかなところで、また休憩。ここは八ヶ岳連峰の展望もすばらしい。ここから山頂付近は岩もなく平らで、やっと呼吸も楽になった。北横岳山頂は、人も大勢、眺望は360度だ。

南八ヶ岳をバックに

八ヶ岳連峰(天狗から編笠山まで)から、南アルプス(北岳、甲斐駒など)、中央アルプス(木曽駒、木曽御岳など)、北アルプス(乗鞍岳、穂高連峰、槍、白馬、妙高など)、そして浅間山までが手の内に見える。すぐ脇には百名山の一つ蓼科山2530mが聳える。独立峰に近い。これは来年登りたい!さっそく4名記念撮影、各グループで撮りあいっこする。福間君はいつものように、年賀状用写真を撮影。10時45分、下山開始。


北横岳の頂上(2480m)で


眼前に聳える蓼科山(2530m)


下山開始

脳裏には、下りての信州そばとビールがちらつき、ゆっくりといいながら足は急ぐ。またロープウエイに乗り、12時20分、無事車に戻る。2000〜3000m級のたくさんの山々を見せていただいた、すばらしい登山でした。

末尾に当たり3日間に亘り我々無骨者にいろいろご配慮いただいた小林君の奥さんに厚くお礼申し上げます。