シブキとアワのハイキング
〜炎天下の足柄・田舎道を行く〜

2011.9.16 木下 勲  

 9月10日(土)、日本列島を襲った台風の後の、炎天下の神奈川県山北町の足柄・田舎道を歩き、河村城址と洒水(しゃすい)の滝コースをハイクし、帰途アサヒビール工場を見学した。

 10時15分、御殿場線・山北駅に集合したのは、千葉から駆けつけた和久理君に、地元の藤江君、福間君、紅一点の黒田さんに私、木下の5人。駅前の山北町観光協会で、特産の足柄茶や道中で口にするであろうその他農産物が放射性物質に害されていないことを確認し、身支度を整えて、まずは河村城址に向けて出発。

 河村城は標高225m、河川との比高差約130mの独立丘陵上にあり、河川に囲まれた自然の要塞というべき城跡だ。平安時代末期から河村氏の居城として知られ、その後、小田原北条氏の持城となり、甲斐の武田氏に対する重要な出城となった。木漏れ日の中を天守跡に向かって登ると、福間君が「松江城の椿谷と似た雰囲気があるね」という。城址歴史公園というだけあり、整備が行き届いていた。WCは二つもあった。お姫井戸、畝堀(うねぼり)を観て、本丸跡で一休みする。ここから小田原市内が俯瞰できた。


ハイキング・ルート


河村城址と彫った大きな石碑に迎えられる


木漏れ日の中を天守跡に向かう(松江城の椿谷と雰囲気が似ている)


畝堀(本丸の下に掘られた土の堀・敵の攻撃を鈍くする工夫)


本丸の址(サッカー場程の広さあり)


本丸跡で記念撮影

 続いて、河村城址と隣接する酒水の滝を楽しむべく、城址を後にみかん畑、キュウイ畑の脇のアスファルトの田舎道を進む。道は平坦だが日陰はなく、直射日光をまともに受けるためこまめに水分を補給しながら歩く。高瀬橋で酒匂川を渡り、滝入口に到着。ここからは、滝の水を集めて流れる滝沢川のたもとに作られた歩行者専用の道を歩く。途中、安心して歩いていたら小橋の上で1m弱のヘビと遭遇、一瞬びっくり。今年はよくヘビ遭う。

 洒水(しゃすい)の滝の洒水の意味は、密教用語で清浄を念じてそそぐ香水のことで、日本の滝百選、全国名水百選に指定されているそうだ。この名瀑は三段からなり、見えるのは一番下の1の滝(69m)だけという大きな滝だ。しぶきを受け、写真に収まる。


酒水の下段部分の全景


滝の最下段部分


シブキを浴びながら

 昼食後の11時45分、アサヒビール工場行きの最寄のバス停に向け最後の一と歩き。藤江君が民家の庭先に見事なサルスベリを発見、さっそくカメラに収める。バス停には、やや早く到着。13時18分のバスまで、しばしの休憩。とはいうものの、炎天下では辛かった。黒田さんは、前回、鎌倉散策の時、着用したスカーフで涼しそうだった。

 
見事なサルスベリの木

 2時、アサヒビール工場ではまずビデオにより足柄工場、工程説明があった。いまさらながら、朝からビールの試飲が出来るビール工場の官能検査員になりたいと思ったものだ。

 次は見学コースに入り美人のガイドさんから、製造工程ごとの説明を聞く。原料のひとつホップの香りは、ちょっといただけなかった。また、電力制限が解除となり通常の生産態勢にはいったため、ビールのパッケージング工程は休みで残念であった。また、こよう!と。

 1時間ちょっとの見学のあと、いよいよ試飲タイム。箱根の外輪山を眺めて味わう出来立てのビールはまた格別であった。ガイドさんからビールを美味しく飲むコツは、アワで蓋をして酸化を防ぐことだと教わった。


ドライ!!と叫んで乾杯

 4時30分、新松田駅の近くの蕎麦屋でいつものように反省会。工場で試飲したビールの余韻もあって大いに盛り上がった.