「大仏の 裏で俳句の ハイキング」

 2010.11.23 木 下  勲



赤線:ハイキング・コース

 11月13日(土)大仏ハイキングは、初参加の成相ゆり子さん、川上裕子さん、佐藤康子さんに、2回目の与沢満江さん、それに和久理光正君、藤江敦美君、福間三郎君に私の都合男女4名4名のメンバーになった。

 定刻10時30分、住まいが鎌倉に一番近い藤江君が「鎌倉百人一首を歩く」(尾崎佐永子著)から抜粋した"和歌の詠まれる鎌倉"を持って最後に登場。行く先々のスポットで、古今の歌人を紹介してくれることになった。

 我われも道すがら一句吟じ、散策に興を添えた。今回のコースは、大仏の裏手をゆく"裏大仏ハイキングコース"とそれに続く"葛原岡(くずはらおか)ハイキングコース"を歩くものだ。今日の鎌倉はAPEC会議参加各国首脳のご夫人方の観光で、7時から12時まで大仏は閉門、空にはヘリが飛び街は騒然としていた。

 だが、我われのハイキングは警備外のコースであったため、予定通りに進み、4時、反省会会場に到着、熟年男女の楽しい会話に花を咲かせて、疲れを癒し、来年1月には麻布七福神巡りを楽しむことを確認して解散した。

<極楽寺>

 たのしみを きわむる寺の うちとても よのうきことや かわらざるらん(沢庵宗彭)
                        
 初秋の極楽寺坂 越えゆけば かなかな鳴けり 山蔭にして(津村信夫)


極楽寺の佇まい

<長谷寺>

 はせでらの かねうち霞みきこゆなり 稲村ガ崎の はるのあけぼの(阪正臣) 
                           


長谷寺の紅葉


<鎌倉大仏>

 鎌倉や 御仏なれど 釈迦牟尼は 美男におはす 夏小立かな(与謝野晶子)

 かぜのむた ほとけのひざに うちなびき なごむがごとき むらまつのこえ(会津一八)

 蒼空を 御笠と着せる みほとけの み前の庭に 梅の花さく(伊藤左千夫)
                       

「オバマはまだかい?」


大仏に劣らぬ美男美女の8期生8人組


<葛原岡神社>

 秋を待たで 葛原岡に 消える身の 露のうらみや 世に残るらん(日野俊基)
                         
 初霜の 岡の葛原今よりは 末枯れ渡る秋風ぞ吹く(二階堂 朝一)


葛原岡神社での休憩

<浄智寺>

 老人が 冬の日暮れの 浄智寺の 山門の後ろに 姿を消した小島寅雄)
                 

浄智寺の紅葉

メンバー、山門を下る


見事な紅葉

<鶴岡八幡>

 白幡の宮の斎杜(ゆもり)に寒蝉の こゑ徹りつつ秋は来にけり(吉野秀雄)

 大海の 磯もとどろに 寄する波 われて砕けて 裂けて散るかも(源実朝)
                                  

旧大イチョウの隣に移植された幹の前で


育て!大イチョウ

向かいの弟分?


≪付1 道々詠んだ一句です。詠み人はご想像ください。≫

鎌倉路 大願成就成就で 賽銭不足

長谷寺で 賽銭けちって 甘酒味噌田楽

お寺境内は コーヒーよりも 甘酒

お寺の境内も 出店出店で 鎌倉路

別腹に また一本の だんごかな

8期生 久しぶりの まったり感の鎌倉路

槙枝の 切り跡白し 長谷の山

線香と 黄砂で煙る 鎌倉大仏に


≪付2 藤江君紹介の"和歌に詠まれる鎌倉"≫



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