台風が避けた箱根路を行く

平成21年9月22日
木下 勲

 五連休の初日9月19日(土)、幸運にも台風の進路が変わりまずまずの行楽日和になった。このところ雨や暑さで休んでいた松高ハイキングだが、久しぶりに箱根・鷹の巣山(834m)に出かけた。メンバーは、福間三郎君とかって伯耆大山に登った私の山仲間・浜田達也君の3名だ。集合は箱根湯本駅バス停9時30分、9時45分発の旧街道経由の元箱根港行きのバスは行楽客やハイカーでほぼ満員状態だった。


ハイキング・コース

 標高約400mの畑宿でバスを降り、寄木細工の店を横目に、しばらくバス道に沿って登る。と、やがて右側に「飛竜の滝入口」の標識が現れる。舗装された山道がいつしか石ころだらけの道に変わり、そして須雲川支流に沿って登ると石が岩だらけになるところ、そこが「飛竜の滝」だ。


登山道に沿って流れる須雲川支流の流れ

飛竜の滝への標識

石ころ道

巨岩道

飛竜の滝直下の橋の上で一休み

 上段15m、下段25mの滝と二段に別れて流下し、その姿はあたかも竜が飛揚するかのような形からこのような名前がついたそうで、神奈川県下の滝では最大級の規模の滝だそうだ。なるほど壮観であった。

飛竜の滝

 国道1号線の湯坂路入口を経由して、鷹の巣山(834m)に11時40分到着。頂上碑には鷹の巣城跡との説明があり、秀吉の小田原城攻めに備えて北条氏が箱根山に築城した城跡の一つとある。ここで昼食。これからは2007年2月22日、小林、福間、木下で歩いたコースを逆に辿っての下りだ。次の浅間山(802m)は、土曜日のせいであちこちでハイカーグループが寝そべって休憩していた。

鷹の巣山頂上(834m)

浅間山頂上(802m)


浅間山の頂上広場でくつろぐハイカー達

 14時、「千条(チスジ)の滝」に到着。今日のハイキングの最終目的地。この滝は蛇骨川上流に位置し、苔むした岩肌をつたって流れ落ちる様は、幾条もの糸のように見えて「千条(チスジ)の滝」と呼ばれるようになったとか。その名にふさわしく優しく幽玄な雰囲気にしばし見とれる。


幽玄な雰囲気に包まれた「千条の滝」
 
 と、地元の老人が現れ、水が出ている岩の上で岩を抱えた木を指さし説明してくれた。モミジの木で岩は約10t、樹齢は400年余り、胴回り約5m、高さ27mあるとのこと。10tの岩を抱え込み悠然と屹立しているその姿に畏敬の念を感じた。


10tの岩を抱えた樹齢400年のモミジの木

 小涌谷駅14時43分発の電車で小田原へ。小田原駅前のいつもの蕎麦やで反省会。歩行時間は目安とする時間より1時間遅れていた。目安時間が甘いのか、われわれの体力がおちたのか、多分後者だろう。みんな家にたどり着いたのは、19時を回っていた。