平成18年12月24日 小林信生 ハイキングクラブの今年最後の例会は12月15日に決行された。1週間前の天気予報は雨マークがついており、リーダーの木下君は、気を揉んだようだったが、2日前、朝方は雨が残っても午前中にあがり、昼からは陽もさすくらいの予報に変わった。そして、前日のお昼になって、「予定通り決行。JR武蔵五日市駅午前9時45分集合。」とリーダー木下君からメールで号令がかかった。 当日、福間(三)君、藤江君、小林の3人は、たまたま立川から同じ電車に乗り合わせたが、武蔵五日市駅に着いたときには、さすがリーダーは先に着いていた。 ハイキング・コース(8Km、5時間) 登山口の払沢(ほっさわ)の滝入口までタクシーで走り、そこからのハイキングとなる。行程は、標高差600m、歩行距離8Km(約5時間)、歩く道は、三頭山(1670m)、御前山(1400m)、大岳山(1260m)などの山並に囲まれ、北秋川と南秋川に挟まれた1000mほどの屏風のような尾根道の一部である。ここには、千年ほど前から道がつけられており、山村の住民の生活道であったり、遠く甲斐や信濃の国につながる交易道として、高尾の小仏垰を経る甲州街道が出来るまでの古甲州道だったと聞く。午前10時にスタート。
まず払沢の滝を見てからと、ちょっと登山道から横にそれて、15分ほどの道のりを往復する。滝は、「日本の滝100選」にも選ばれている名瀑で、高さ26m、広い滝つぼにどーっと豪快に水が落ちていた。マイナスイオンを大いに吸って、いよいよ登山開始である。 登山口にて
先ず、目指すは時坂(とっさか)峠。一般車道に沿うように登山道(旧道)があって、昔の人たちが踏みならした跡をたどる。苔むした沢道や落ち葉が積もるふわふわの山道は、それほど急でもなく、ハイカーに優しい。それもあってか、4人の会話は弾む。 気付け薬のウイスキーで暖をとりながらの昼食 約1時間で時坂峠の茶屋に着く。丁度、正午となり、「ここらで昼飯にしよう」と、茶屋前のベンチに座って、弁当を開く。晴れていれば、眺望がすばらしいと思われるが、その日は残念ながら雲かかかり、周りの山々は見えない。 エネルギーが入ったところで、浅間嶺(せんげんれい)を目指す1時間半ほどの行程となる。歴史の道らしく、途中に代官のご休息所などの史跡や古い水車小屋などもあり、趣き深い。この道も息が荒くなるような急坂はなく、比較的歩きやすい。山頂近くで、道が二つに分かれ、山頂直登と展望台経由の道がある。眺望は期待できないかもしれないが、行って見ようと展望台経由の道を選ぶ。展望台ではやはり雲はかかっていたが、少しすると薄日が差しはじめ、雲の切れ間に大岳山や御前山を垣間見たり、雲がたなびく幻想的な山塊を見ることが出来た。やはり展望台に来た甲斐があったと喜ぶ。
雲がたなびく幻想的な山塊 そこから100mほどで浅間嶺(903m)に着く。山頂には1000本ほどの桜の木があるそうで、4月中旬はさぞ賑やかだろなと想像する。ここで小休止。汗をぬぐい、記念写真を撮り、おやつを食べたりして、午後2時に下山開始となる。 浅間嶺(903m)頂上にて 山頂から上川乗(苔とも書く)までは、下り一方である。上り道は、名前は分からないが杉以外の落葉樹林の中を歩いてきたが、下りは鬱蒼とした杉の木立が続く。間伐の最中か、あちこちに杉の丸太や小枝が散在している。1時間あまりで上川乗のバス停に着くが、次に武蔵五日市駅行きのバスが来るまで小1時間あり、待っている間に、気付け薬(ウィスキー)をちびちびやりながら、残っているおやつを頂き、四方山話をする。これも結構楽しい。
40分ほどバスにゆられて、武蔵五日市駅の近くのお店に入り、午後5時ごろ、恒例の反省会が始まる。今回の行程はそれほどきつくなく、滝のマイナスイオンや森林浴で心が洗われ、適度の運動でよい汗をかいて、楽しいハイキングとなったことを喜ぶ。木下、福間、藤江の3君は、前月の南九州登山旅行の余韻が残っており、その思い出話も出て、今年の活動を締めくくる有意義な例会になったことをご報告する。
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