平成18年1月27日 木下 勲 今年の初散策は静岡県の新蒲原から興津までの旧東海道約13kmのウオーキング。1月22日、寒風が身を刺すものの晴天に恵まれ、街道筋に今も残る江戸時代の面影を楽しみながらのウオーキングとなった。メンバーはいつもの福間三郎君と初参加の水野恵夫君の3人。 新蒲原から蒲原へ 10時24分、新蒲原駅に降り立つ。昔の町並みが残る旧東海道に向かう。その入口には、歌川広重(1797〜1858)の最高傑作と言われる「夜の雪」の記念の石碑がある。蒲原宿は日本橋から15番目の宿場で本陣、脇本陣、旅籠や、商家などが保存ないしは復元されており、江戸情緒を楽しむことができる。
蒲原宿の本陣(大名の宿泊所) 蒲原から由比へ 道の中ほどの由比本陣公園には、広重美術館や休み処があり、しばし休む。向かいにはそば屋、その隣には幕府転覆計画(慶安の変―1651)の首謀者「由比正雪」の生家があった。生家は紺屋(染物屋)で、染料を入れたであろう甕(かめ)が十個ほどあったが、中は乾いて空だった。12時過ぎ駿河湾を望む食堂で海を見ながら、名物の桜えびを食べる。
由比から興津へ 東海道の名主の館「小池邸」の庭園を眺めて一服し、このコースのハイライト・さった峠に向かう。ここから登りだ。急に息が上がる。それに、アスファルトは固くて脚が痛い。途中振り返ると、富士山が顔を出していた。さった峠の展望台では、あの広重の絵と同じ富士山の景色を満喫した。すばらしかった。さった峠を下って興津までの車道歩きは、長く退屈だ。でも三人とも13kmを、余力を残して歩き通した。興津駅からは電車で清水へ。
広重作「由井のさった嶺」(江戸時代のさった峠) 現代のさった峠で富士山をバックに 清水にて
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