鎌倉七口一筆巡り

2005・01・27 
木下 勲(6R) 

 一方を海、残る三方を山に囲まれた鎌倉は自然の要塞だった。その鎌倉に入る道は、山を切り開いた人工の道であった。それが切通(きりとおし)と呼ばれ、遺跡として七つ残っている。2005年最初のハイキングは、七つを一気に一筆書きで踏破する「鎌倉七口一筆巡り」に挑戦だ。およそ15km。連れは、常連の福間三郎君だ。1月25日、天気は快晴。


鎌倉七口ハイキング・コース(15Km)

@ 朝比奈切通(あさひなきりとおし)

 11時朝比奈バス停に降り立つ。民家の脇の標識を見て入る。すぐ両側を削られた幅3mくらいの登り道になる。しばらくすると下りになるが、ぬかるんでまるで川の中を歩くような感じだ。六浦港から海産物などを運んだ産業道路でもあったと説明があった。

朝比奈切通


報国寺

 車の通る金沢街道、報国寺、崩れかけた巡礼古道を通り、12時20分鎌倉逗子ハイランド高級住宅内の公園ベンチで昼食。次のパノラマ展望台では、鎌倉の山、相模湾を一望できるも、期待の富士山は雲の向こう、残念。

A名越切通(なごえきりとおし)

名越切通


 馬一頭が通れるほどのこの切通は、崩落防止の工事中で、アルミのやぐらが組んであり入れず、絵にもならない。回り込んでかろうじて一枚写真を撮る。なおここのみ例外で、逗子市である。海も近い。

 市街地に下り横須賀線の踏切を二度渡る。安国論寺、八雲神社、妙本寺、段かずらを歩き、鶴岡八幡宮へ。記念の撮影。あの樹齢1000年余のイチョウの木は、今は葉を落とし幹のみだ。春が待たれる。

鶴岡八幡宮にて


樹齢1000年余のイチョウ

B 巨福呂坂切通(こぶくろざかきりとおし)

 八幡宮脇の車道を入る。ここは遺跡なし、碑のみ。近くの横浜鎌倉線の巨福呂坂隧道が、切通の雰囲気をだしている。

巨福呂坂切通の碑


現代の巨福呂坂隧道

C 亀ヶ谷坂切通(かめがやつざかきりとおし)

 車道を北鎌倉に向けて歩く、巨福呂坂隧道、建長寺を過ぎて左に入る標識ある。下は舗装されているが、両サイドは崖で切通の面影がわりと残っている。休憩用の椅子があり、しばし休む。

亀ヶ谷坂切通1


亀ヶ谷坂切通2

D 化粧坂切通(けわいざかきりとおし)

 昔、近くに遊里があったのでこの名がついた。つづら折れで、足元は水が出て歩きづらい登り道だ。登りきると、大仏ハイキングコースにつながる。この頃から空は雲が広がる。

化粧坂切通1


化粧坂切通2

E 大仏切通(だいぶつきりとおし)

 大仏に向けて小一時間歩いた後、出口手前で住友常盤住宅へ下り、住宅街の前から木立をよぎって入る。ここは、鬱蒼と木が茂り落葉に覆われた、古道らしい雰囲気が残る道だ。下の方には大仏トンネルが見える。大仏寄りの出口は、崩落がひどく引き返す。民家の軒下を通って、火の見下バス停に出る。

大仏切通1

大仏切通2

F極楽寺切通 (ごくらくじきりとうし)
車も通る極楽寺切通




 鎌倉藤沢線の車道脇の狭い歩道を歩くのは、車の騒音と排気ガスのせいで疲れる。大仏トンネルの大仏側の入口から、トンネルの上をまたぎ極楽寺へ向かう。極楽寺から長谷へ向かう車道がカーブするあたりが、切通だそうだ。ちょうど、あじさいの景観で有名な成就院の前あたりだ。車が行き交い風情はないが、仕方ない話だ。
 16時30分、長谷駅に到着。鎌倉まで江ノ電で帰り、駅前ではいつものように反省会。次回は、義経伝説の残る奥武蔵・顔振峠に。2月26日(土)9時45分八王子駅八高線ホーム最後尾集合。また、伯耆大山は6月15日に登ることにした。松江方面の方の参加を待っています。詳しくは、遠出登山の募集の項を参照ください。                      



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