明神・明星ヶ岳ハイキング

平成16年4月30日 
木下勲 

  4月29日みどりの日、箱根外輪山の一角をなす明神ヶ岳(1169m)、明星ヶ岳(923m)の登山を楽しんだ。行き帰りの電車の車窓から富士山がはっきり見える快晴の絶好の登山日和だった。箱根登山鉄道大雄山線・運転手の頭越しに見える富士山は、白い雪をかぶり緑の矢倉岳の後方にあった。「矢倉は、富士より高いんだ!」とは隣のハイカー。これは、角度のいたずらだ。


ハイキング・コース

  大雄山駅で福間三郎君と、早めに合流。予定より30分早い9時15分発のバスに乗り込む。席は八割くらい埋まっていた、みな明神への登山客だ。バスはすぐ、蛇行を繰り返し杉並木の参道を登る。10分たらずで終点・道了尊最乗寺に到着。
赤い大下駄の左側が登山口


  樹齢300年から500年の杉の間から、木漏れ日が漏れる境内を奥へ登ると天狗さまが履いた赤い高下駄があった。その脇に、明神ヶ岳への標識発見。ここは標高300m、いよいよ標高1169mの明神ヶ岳への登山開始だ。時刻は9時45分。 道は、しばらく植林された杉の間を登る。道端にはシャガが咲いている。60分足らずで、第一ポイント見晴小屋に到着ここで大休止。左正面に大山、眼下に南足柄市、小田原市、遠くは相模湾。江ノ島もはっきりと見える。


小田原市をバックに見晴台で

  第二ポイント明神水は、明神ヶ岳に降った雨水が岩の間から、湧き出している水場だ。まわりは杉がなくなり自然林となった。ところどころでは、草原の道になる。道には、スミレ、クサボケ、名前が判らぬ黄色い花が現れる。ウグイスも鳴き始めた。明神水で手を濯ぐ、案外水量は多い。


明神の湧き水

  明神水を通過して60分、あたりは笹が目立ちはじめた。頂上のざわめきも聞こえる。12時10分山頂到着、正面に突然現れた富士山に二人とも感動。しばしたたずむ。富士の手前には無骨な格好をした金時山がある。左手には、箱根の最高峰・神山(かみやま)1437m、並んで駒が岳1327mが見える。周りでは、コンロでお湯を沸かし賑やかに食事が始まっている。われわれは、下山後の反省会にそなえ、コンビニおにぎりだ。中国人風の学生がグループで登頂して来たので話しかけたら、マレーシアからの留学生だそうだ。十数人いた。一人の女性は、日本に来て3年、日本語も上手い。明神は初めてだが富士には二回登ったと言っていた。

真正面に聳え立つ富士山


箱根の最高峰、神山と駒ヶ岳

  12時50分、いよいよ明星ヶ岳への草原トレイル出発。遥か前方には、明星までの道が見える。両脇の笹薮の中から聞こえるウグイスの鳴き声を楽しみながら、ひたすら下って行く。後方に富士が顔を出すようになると、平坦な道と登り下りの繰り返し。日差しが強く、30分経たぬうちに水を補給。14時30分、明星ヶ岳973mに到着。ここは、山頂という感じではなく、道の途中の一角である。展望は、相模湾と小田原港が見えるのみ。


明星ヶ岳に通ずる長い尾根道


明星ヶ岳の頂上で

  小休止の後、宮城野に向けて、一気に下る。そして、「勘太郎の湯」で汗を流す。外に出て見上げたら、今下りた明星ヶ岳には、大文字焼きの「大」に字が新緑の中くっきりと見えていた。 小田原駅では、いつものように反省会。次回は一泊で、那須・茶臼岳。6月1、2日か、5月19、20日で調整することになった。    



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