高尾山ハイキング
                          平成15年4月15日記                               福間三郎  関東地方の人なら誰でもご存知の高尾山。関東在住の同窓生の皆さんも青 春時代はデートで、社会人になってからは家族連れで一度や二度は訪れたこ とがあるはずの東京地方屈指のハイキング・コースだ。八王子市に位置し標 高は600メートル、「明治の森高尾国定公園」の中核を成す山である。日 本で一番小さな国定公園ながら樹齢100年を越すブナ、スギ、ヒノキをは じめ植物は1300種、野鳥150種、昆虫類実に500種が生息し、この 世界でも稀な生態系を今に至るも保っており、まさに人口1000万人の東 京のオアシスで年間250万人の行楽客が訪れるという。  4月13日(日)10:00 木下勲君と京王線高尾山口駅で落ち合い、早速山頂 を目指して歩き出した。初夏を思わせる気候に恵まれ、絶好のハイキング日 和になったせいか、老若男女の行楽客で溢れ、さながら都心の喧騒をそのま ま持ち込んできたような賑わいであった。この日は統一地方選挙日、皆んな 投票を済ませて来たのだろうか。僕と木下君はこの日のハイキングに備えて 二日前に不在者投票なる手続きを済ませて来た。
登山ルート。青色コースを散策する (上の地図をクリックすると大きな画面で見ることができます.)
 高尾山はこれだけ超人気のハイキング・コースだけあって山中には7本の 山道がきれいに整備され、四季をとうしてそれぞれの風情が楽しめるように 工夫されている。我々が選んだのは駅からすぐスタートできるスタンダード な1号路。この山道は高尾山の大まかな自然が分かり、かつ薬王院の表参道 で道幅が広く歩きやすいのだ。なだらかな石畳を小1時間登ったところで古 刹、薬王院(江戸初期寛永年間建立)に到着。ここから杉木立を一回り登る と茶屋を兼ねた展望台に到着。ここで一休み入れて、八王子市、更に先に所 沢方面、新宿副都心の超高層ビル群の眺望が楽しめる趣向になっている。

高尾山薬王院の前にて
樹齢450年タコ足巨大杉

 この見晴台を過ぎたあたりから山の趣が変わり始め、あたりはシイやカシ
の木がうっそうと茂る原生林と化す。樹間を通してひときわ声高のウグイス
の美声を楽しみながら更に歩を進めると春日灯篭が並ぶ108段の石段に行
き着く。息を切らせながら登りつめるとそこには楽王院の奥ノ院が鎮座。朱
塗りの社と桜のコントラストをしばし楽しむ。ここから舗装が途切れ、よう
やく山道らしくなった道を10分ほど歩いて頂上に到着。スタートから11
0分の散策であった。頂上には茶屋もあり、行楽客の昼食の輪があちこちに
広げられ、大変な混雑振りだ。

薬王院奥ノ院と桜
高尾山山頂碑を挟んで

 頂上の記念碑で写真を撮ると休む間も無く、約2キロメートル先に位置す
る城山(標高670メートル)を目指して行動開始。これら二つの山を結ぶ
尾根道を通称「一丁平」と呼び、千本桜で有名な広い尾根道だ。だが期待し
た桜の満開には1週間早すぎた。いまだ三分咲き。代わりに桜と並んで植え
られている「ミツバツツジ」と「コブシ」の花が満開で、趣は変われども春
景色を堪能することができた。

一丁平の三分咲きの桜

一丁平のミツバツツジ


城山山頂碑を挟んで

城山山頂の賑わい

 城山到着13:00。昼食を摂りながら周囲に展開するパノラマを楽しむ。
丹沢方面を見渡せば先月登った円錐形の大山がはるか彼方に臨まれる。
14:00 一丁平尾根道を引き返し、高尾山山頂から北側道の4号路を通って下
山開始。この山道はモミやイヌブナの原生林の中を通っており、思い切り森
林浴が楽しめる。途中にユラユラ揺れる長さ50メートル位の吊り橋があり
スリリングな思いもさせてくれる。

イヌブナ原生林の中の吊橋

花より団子

 17:00 山道入り口の蕎麦屋で反省会と称し、蕎麦を肴に一杯やる。いい汗
かいた後のお酒はことさらうまい。来月はは奥多摩の代表的なハイキング・
コースである高水三山を楽しむことになった。ここも蕎麦とお酒がうまいそ
うだ。今から楽しみにしている。



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