喜寿……??

有馬祥恵(H28/01/10)


 昨年の同窓会で、福間三郎様に「喜寿を迎えて」の一筆を…と宿題を与えられましたが、私の場合、喜寿という立派なものではありません。

 喜寿といえば、人生を達観し、悠々自適な心境になってもよいはずですが、私もただ日を重ねただけで、いつの間にかこの歳になっていた、そんなところです。しかし、この淡々と過ごせたということは誠に幸せなことでありましょう。私達の父母、祖父母、祖先達の時代に思いを馳せれば、誠に有り難い、幸せな時代に生きていると思います。そして此処までの人生には沢山のご縁を頂き、大した病気もせずにいることが、むしろ不思議な気さえ致します。

 ある会合で、元高知県知事の橋本大二郎様がおっしゃいました。

 医学も発達し、食生活も良くなり生活環境がすこぶる良くなり、長寿社会となった現在は、

 実年齢―20=それが今の年齢……だそうです。

 さすれば、77―20=57歳ということになり、私達はまだ50代で、還暦前。よろこんで良いのか、悲しむべきか?
 あの世の閻魔様にお尋ねすれば、「地獄は、今、人口増加で、入って来ては困る」と言われ、「極楽は人口減少で働き手がないから来ては困る」と言われ、「もう少し娑婆でシャバ、シャバしておれ!」と言われます。

 ならば、この娑婆でどっかと腰を据えて、もう少し頑張りましょう。

 では何を頑張るか…私は、主人があの世に逝ってから早20年が過ぎました。皆様はお孫さんのお世話などなさるのでしょうが、孫の居ない私は、それを羨ましく思いながら、主人無き後に始めた仕事…亡夫の講演録の整理を、焦らず、急いで(?)やりながら、頭の体操、若い人に混じって教養講座にも足を運び、お能の鑑賞を続けたいと思います。

       
次はt徳畑和子さんにお願いします。