喜寿を迎えて思う事
                                  
                            平井 永子 (H25/08/27)

 今回の原稿依頼がなかったら喜寿も単なる加齢の通過点に過ぎなかったと思います。
 この企画を受けたことで過去を振り返って、今の自分のライフスタイルを考えてみる機会になりました。
 以前、ホーム・ページの「趣味欄」で「料理を通して人との繋がりを育んで」を紹介しました。あの時、書きました独居老人の方を見守るための給食サービス・ボランティヤや自宅の料理教室等、今も変わらず続けています。夫がリタイアした後も自宅での料理教室を続けるには夫の理解が必要でした。(私の料理教室は仕事ではなく、趣味的な存在ですので)
 一般的に特に女性の場合は結婚生活の中で生活のスタイルを変えざるを得ない場合が大なり小なりあります。夫の仕事のため、転居のため、家族のため等は仕方のないことです。しかし、夫の退職後はお互い元気な間は相手の行動を束縛しないで、個々のライフ・スタイルを続けられることが老後の精神的健康生活に大切なこととおもいます。
 長い間、料理関係に係って来ましたが、神奈川県食生活改善推進員の活動の中で「第32回健康日本21わが家の食卓コンクール」で知事賞をいただいたこと、またボランティヤ活動(陽だまりの会の代表として、相模原市社会福祉協議会から表彰を受けました。
 平凡な料理という経験ですが今まで積み重ねてきたささやかなことが認められ、一瞬輝いた時があったことに自分らしい幸せを感じます。
 自宅で続けている料理教室は現在6クラス(1クラス6〜7人)ですが、そのメンバーはほとんど変わることはなく30年以上続いているクラスもあります。月一度の会食やおしゃべりは親睦にもなって、遠路楽しみに来てくださいます。旅行や話題のレストランでの食事も楽しみの一つです。幸い夫もコーラス・グループに所属し、また、国際交流ラウンジで子供たちに日本語や数学、英語を教えるボランテイヤを続けております。
 それぞれが自分のライフ・スタイルを大切に続けながら年を重ねることは幸せなことと思います。そして、共通な趣味の音楽会や孫たちとの旅行は一緒に出掛けます。
 昨年は金婚式を迎えた私たちを三人の子供たちが計画してそれぞれのパートナー、孫達も揃って祝ってくれました。
 喜寿を機に運転免許証の自主返還を決断しました。免許取得以来、ずっとゴールド免許で家族や来訪者の送り迎え、友人、家族、孫達との旅行等、無事故で無事,運転手の役を引退し、安堵しています。
 喜寿を迎えた今、若い時のように日々進歩とは行かないのですが後退し向上をあきらめることなく、日々の生活の中で社会や人々との繋がりを出来るだけ長く持ち続けたいとおもいます。
 五月に法事で帰松しました折、小学校以来の友人が10人程、集まってくださいました。懐かしく、嬉しいひとときでした。
 同時代に生れ、同じ社会の背景の中で共に遊び、学び、語りあった同級生との交友はこれからも大切にしたいと思っています。


陽だまりの会の表彰式の日に(H24.11.3)

県知事賞表彰(横浜市海港記念会館)(H16.6.15)


               次は森谷喜男さんにお願いします。