東京松江会総会に出席して
〜〜平成19年度〜〜

2007・05・13 
福間三郎 

「東京松江会」の総会が今年も松浦正敬市長はじめ立脇通也市議会議長他、市の関係者の出席を得て昨日、5月12日霞ヶ関東京會舘にて開催されました。出席者は総勢120名、会の盛り上げに一役買おうと、8期生の中から小林信生君、水野恵夫君、藤江淳美君、福間三郎のお祭り好き4人組が出席しました。

 東京松江会は関東地方在住の松江出身者の集いで、会員相互の親睦を計ると同時に時の市長を招いて松江市の現状をお聞きし郷里に思いをはせながら、松江市の発展を側面から支援して行く趣旨で毎年、この時期に開催されており、今年は31回目の会合にあたります。

 会は松江出身ないしは松江市とゆかりのある著名の方を招いて話しを聞く慣わしになっているとかで、今回は「ニートやフリーター」という言葉で語られる現代若者世代の就業形態の研究で著名な東京大学教授の 玄田有史さん(松江南校卒)のお話しと松江市,いや島根県が初めて産んだ落語家の立川松幸さん(松江東校卒、本名 石飛優介・27歳)に一席落語を語ってもらうという、硬軟織り交ぜた趣向の楽しい総会でした。


司会役の武田志乃さん


松平会長の挨拶

細田代議士の挨拶


飯塚島根県人会々長の乾杯の音頭

松江城開府400年祭のポスター

 総会は松江市にお住まいの美しい武田志乃さんの司会により、松平東京松江会々長、細田代議士の挨拶で始まりました。松平会長からは今後に予定されている松江城開府400年記念行事に城主の末孫として出来るだけ参加したいと思っているので会員諸氏の多数の参加を期待していること、又、細田代議士からは先般お亡くなりになられたご尊父に松江人会から寄せられたご厚誼に対する謝辞が述べられました。

 続いて、本日のホスト役である松浦正敬市長が登壇、松江市の活性化計画について熱い語りかけがありました。市長曰く(1)住民の努力により平成の大合併もようやく形が整って来たこと(2)松江城開府400年を祝って今後5年間にわたり諸行事を予定しているが、オープニング・エヴェントとして去る4月7日、堀尾公一行が松江城に入場する様を模して、300人より成る「武者行列」を行ったところ桜が満開の中、15万人もの人出があり、かってないような賑わいを見せたこと、これを起爆剤として松江市の国際観光化を一層進めて行くこと(3)同時に産業振興のため 諸企業の誘致に積極的に取り組んで行くこと、このために進出企業に対して電力代金を1/2 で提供する用意があること(4)松江が誇る和菓子がニューヨークに進出したことを機に和菓子の国際化を進めて行くこと(5)1年中花を咲かすことができる八束町のボタンの花の特許技術を活かして外国の需要に常時応えて行く体制を整えたいこと(6)松江の風情を一層高めるため市民に和服を着てもらう運動を進めること、氏自身も紋付袴を羽織って運動の先頭に立ちたいこと・・・このように盛りだくさんの企画が披瀝され、会員諸氏の励ましと一層の協力の要請がありました。
 

熱っぽく語りかける松浦松江市長

 続いて労働経済学の分野で先端を走る東京大学教授の玄田有史さんの「希望ある社会」と 題する講演に移りました。近年、ニートとかフリーターと言う名の若者が増え格差社会がマスコミで社会問題として取り上げられることが多いが決して悲観することはない。壁にぶつかってぶつかってもがき苦しんでいる中で救いの手が差し伸べられることが多い。
 最近、高校や中学に講演に行くが、生徒達から微分・積分やオームの法則を習って社会に出てから何の役に立つのですか?またこれに類似した質問を各地の講演で受けます。私も生徒達と同じく役に立つとは思はない。ただ、世の中は役に立たないことや理不尽なことだらけで成り立っているので、これら役に立たないことに慣れるために皆さんは勉強をしているのですと答えるようにしている。
 これは何も若者に限ったこととではないと思うが、人生を平和に過ごすには「家庭」と「仕事」だけでは駄目、これにもう一つ加えて生活を3本の柱で支えることが必要と思う。

 先生の話は大変含蓄に富んでいて、さてこれをどのようにまとめてホーム・ページに載せようかと思案しながら、ふと隣のテーブルに目をやったら、ノート・パソコンで速記を取っている人がいるのに気がついた。聞けば青山学院の先生だという。早速、その講演録を使わせてもらいたいと許可を求めたところ快く承諾していただいた。

 玄田先生の講演内容はココをクリックするとご覧になれます。

 それにしてもこれだけ著名な先生が我が松江市から輩出したことに限りない誇りを覚えた。

 
熱弁を振るう玄田有志さん

 宴たけなわでございますがここで松江市が初めて産んだ落語家「立川松幸(まつこう)」さんに一席語ってもらいますという呼びかけに振り向くと、特別に設けられた演台の上の厚い座布団に座って笑顔を振りまいている青年がいた。若干27歳、落語家にあこがれて落語界の名門「立川談志」一門に入門したという。談志師匠の孫弟子に当たるそうで寄席の前座役をやらせてもらっているという。彼が披瀝した演題は「寄り合い酒」で典型的な古典落語だ。30分もの噺をよどみなく語り笑わせてくれたが、これに年月という経験が加わればお金の稼げる噺家になれると思った。気長に大成を待とう。
 

身長183cm、落語家というよりは俳優向きのイケメン




熱演三態

 今回も我々4人組は松江市長、玄田先生、松幸さんと親しくお話しする機会を持つと同時に松江出身者の方々に多くの知己を得ることができました。同窓生の皆さん,これからも同様の機会がありますので積極的に参加して世界を拡げて行きましょう。


松江市長を囲んで

玄田教授を囲んで

立川松幸さんを囲んで



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