東京松江会に出席して

2006・06・08 
水野恵夫 

 去る6月3日、18年度の「東京松江会」に我が8期生から小林信生君、福間三郎君、藤江淳美君、水野恵夫の4名が出席しました。私が去年「東京双松会」の常任幹事に就任したことから東京松江会の継続発展に側面から協力する立場となり、ならばということで3君に声をかけたものです。

 東京松江会は今年で創立30周年に当たるそうで、特別ゲストとして作家であり脚本家としても著名な山田太一氏の講演が組み込まれた総会でした。
 出席総数は会員100名、これに細田代議士、松浦松江市長、市会議長、市会議員はじめ松江市の関係者を合わせて120名前後でした。
松平会長の挨拶

 松平直寿会長の冒頭の挨拶後、クールビズ姿の細田代議士が登壇、今国会の終盤を迎えて与党国会対策委員長としての苦労話がいつもテレビで拝見する表情とは違った身内の顔でユーモア交じりに披瀝されました。

 松浦松江市長からは松江市も6月からクールビズ制度を取り入れたことを冒頭に紹介され、自身もノータイ姿で挨拶されました。
松浦市長の挨拶

 松江市が現在抱えている喫緊の政策課題は島根原発の3号機(プルサーマル)の安全対策、出雲市との境目に建設が計画されている風力発電所の景観問題、最近の大合併に伴う人口の定住化対策の由にて、これらの解決に心血を注いでいるとのお話でした。また、来年は松江城開城400周年にあたり、これを起爆剤として松江の国際観光都市化を一層進めるべく、市をあげてアイデアを絞っているところですので会員諸氏からも知恵を貸していただければとのことでした。

 次いで山田太一氏の講演に移りました。山田太一氏の華麗な経歴については皆さん既にご承知のところです。演題は氏の脚本により20年前にNHKで放映されたラフカディオ・ハーンの日本での一生を描いた「日本の面影」でした。

 ハーン役にはジョージ・チャキリスが選ばれたいきさつを述べられ、氏は当初このハリウッドの二枚目スターのチャキリスが肉体的にコンプレックスを持ち、精神的にもナイーブなハーン役を果たして演じこなせるかどうか一抹の不安を抱かれたそうですが、それは杞憂に過ぎなかったことなどに触れながら、本論に入り、明治初期の日本が古くからの伝統と文化を惜しげもなく打ち捨てて欧米文化の追求に狂奔したことに、ハーンが鳴らした警鐘は現在の日本における拝金主義、弱者切捨て主義に対しての警鐘でもありはしないかとの講演内容でした。

 また、夫人お節との夫婦愛にも触れられ、当時の松江の女性たちの優しさ、素朴さに思いを馳せました。


熱弁を振るう山田太一氏

 山田氏の講演終了後パーティーに入り、出席者との交流に入りましたが大半が大正、昭和一桁生まれとおぼしき年配の方々でここでも長寿社会の現実を認識させられました。

 ごった返す会場で一瞬の隙を捉え松浦市長や松平会長(第15代松江藩主)と歓談し、ご一緒に記念写真を撮らせていただきました。我が松校8期生ここに在りです。


松浦市長と松平会長を囲んで



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