上海のマンションで暮らした一週間

平成19年6月1日 
(文章)片山 洋 
(写真)妻 幸子 

 4月末から5月にかけて一週間、妻とともに上海のマンション(公寓、Service apartment)に居を構え、ゆっくり上海市内および近郊を訪れた。
 公寓は、准海路という南京路と共に賑やかな中心地に位置し、どこへ行くにも便利なロケーションにあり、しかも高層で、窓から眺める景色は素晴らしいものがあった。
     

 宿泊した公寓(手前の建物)


公寓のある准海路

 いつもはホテル(飯店)などに泊まるため、マンションは今回が初めてで、いささか不安もあった。しかし、結論としては、ズイハオ(最高)だった。少しサービスの状況を説明すると、まず独立した寝室が二つ、バスとシャワールームが別々にあり、その他、IHクッキングヒーター付きのキッチン、ダイニングルーム、リビングと、3人はゆったり過ごせる広さだった。シーツや洗面道具も毎日新しいものに取り替えてくれる。ミネラルウオーターも毎日3本の差し入れがあるし、調理道具や食器もすべて借りることができる。


公寓のダイニングとベッドルーム

 フロントも24時間オープンし、明日の天気予報を確認したり、市内の様子を尋ねたりすることもできた。したがって、観光する場所も、明日の天気予報や体調により前日の夜に決めることも可能。しかし、困ったことが一つ、銀座通りのような所だけに、スーパーはなく、野菜や肉を仕入れるには裏通りを歩いたり、行商さんを見つけたり苦労した。コンビニはあるが、日本のように品揃えが豊富ではなく、種類も少なくあまり利用価値はなかった。

 今回は、名園めぐりや公園めぐりをテーマとしたので、その中から印象に残ったいくつかを紹介することとする。
 蘇州(上海から車で1.5時間程度)では、世界遺産にも登録されている「留園」、ここは造園技術の粋を集めた“山水のパノラマ”と呼ばれており、蘇州庭園最大の太湖石“冠雲峰”がある。また、漏窓(景色を眺める透かし窓)から眺める風景は、なかなかオツなものがあった。

 次に、滄浪亭、ここは曲がりくねった曲廊が売り物。曲廊と築山のバランスもよく、変化に富んだ庭だった。


蘇州庭園最大の太湖石「冠雲峰」


漏窓(窓越しの景観を強調する)

  曲廊 


鳥の装飾の舗地(地面に石で作られた装飾)

 その他、拙政園と獅子林を訪れたが、それぞれに異なった趣があり素晴らしかった。昼食は老舗のレストランに行った。そこで食した“松鼠桂魚”は、蘇州料理の代表格、格子状に切り開いた淡水魚を油で揚げた料理で姿も立派だし、甘酢あんの味は美味そのものだった。

老舗のレストラン「松鶴楼」


蘇州料理の代表格「松鼠桂魚」

 



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